アサヒ・極(きわみ)
どこがどう「極」なのかサッパリわからん。なんとも嫌味くさいが、検証させてほしい。*1
こだわり一、コクのある味わいのためにヨーロッパ産「スカーレット麦芽」を使用。
この麦芽、寡聞にして知らない。赤い色の麦芽なんだと思うが、ウィンナモルトみたいなもの? 「コクのある味わいのため」だそうだけど、全体的にモルトの印象がだいぶ薄い。しかしまた「ヨーロッパ」とは広いね。
こだわり二、バランスのよい「香り」と「苦味」のためにドイツ産ホップ「ヘルスブルッカー」を使用。
このこだわりはわかりやすい。ヘルスブルッカーといえば有名なホップだ。しかしなぜ、極めるほどのこだわりで、いわゆる「ノーブルホップ」を使わなかったのかという謎は残る。そもそも、せっかくのヘルスブルッカーが泣いてるぞ。ほんとに微かにしかホップの香りがしない。
こだわり三、上質な国産米を使用。やわらかな味わいの秘密です。
自分は「ビール純粋令」至上主義者ではないのだが、米にこだわる理由がわからない。「やわらかな味わい」も感じなかったし。
むしろ弊害があるか。というのも、アルコールの揮発する香りと共にすこし酸っぱい香りがして、飲んでみるとやはり酸味がある。副原料使用の、大手レギュラービールの味。たぶんそれが米に由来する味なんだろう。*2
それにしても、これを90日鮮度で出す理由があるんだろうか? その酸味が、新鮮さを殺してしまっている。新鮮なビールの醍醐味であるスムーズさが損なわれている。
今まで出ていたチルド系のビール*3はどれも満足いくものばかりだった。どれも新鮮さならではのおいしさがある。しかし今回初めて納得がいかないものが出てしまった。
でもアサヒだから…とは言わないよ。だって、あのすばらしいスタウトを出しているブルワーだもの。
「沈黙の薔薇」公演
2004年7月24日(土) 渋谷公会堂
Music On! TV「ASAHI SUPER DRY The LIVE」(19:00〜22:00)
http://www.m-on.jp/index.html
- Harlem Nocturne (Dick Rogers & Earle Hagen)
- こいよ
- アダルト・オンリー
- 悪い種
- 死の誘惑のブルーズ (新曲)
- 築地オーライ (新曲)
- あまく危険な香り (山下達郎のカヴァー)
- 時の過ぎゆくままに (沢田研二のカヴァー)
- 守護天使
- 神々のチェス
- O-o-h Child (The Five Stairstepsのカヴァー)
- 夜行性
- ひとりぼっちのあいつ (新曲)
- ふられた気持ち
- いとしのエリー (サザンオールスターズのカヴァー)
- 接吻
- いつか見上げた空に
- サンシャイン・ロマンス
- フィエスタ
- ブギー4回戦ボーイ
encore
- 沈黙の薔薇
- 朝日のあたる道
- R&R
ベースがウッド中心だったことが象徴するように、全体的に「ムーンストーン」のころに戻ったようなアレンジが多かった。新曲・カヴァー曲も多数。次のアルバムは歌謡曲回帰のようである。
新曲は、異なるジャンルの曲をパッチワークのように継ぎ接ぎしているものが多かった。いつものやり方ならば、完全にミックスして別のものに昇華させるか、継ぎ目がわからないようなアレンジを施しているところだ。ある程度年季を重ねたミュージシャンなら普通そうすべきところを、なぜか田島はそうしていない。
そんな新曲の印象は、「デビュー以前の曲」のようだ。稚拙な印象なのではない。いやむしろ力強い。「音楽を作る」という衝動が伝わってくる。それを狙ってやっていることなのかどうかは、今はわからない。