酒:サントリー ジャーマンパールドライ
理由:本文中

http://www.suntory.co.jp/beer/gpd/products.html

6月のW杯に合わせて出されたはずのこの製品、近所のコンビニでまだ売れ残っていた。d:id:originalovebeer:20060517 で書いたようにほとんど好印象のなかったビールだが、なんだか可哀想になって買ってみた。

ところが!これがびっくり。おいしくなっていたのだ。
「ビールは生鮮食品。(大手の)新製品は発売直後が最高」というのは、このブログでも何回か唱えてきたテーゼなのだが、今回うれしいことにはじめて裏切られた。2006年5月産のこのビール、なんと熟成(ラガーリング)をしていたのだ。

前回呑んだときは、若々しい感じが強く、炭酸(カーボネーション)も若干キツく感じられ、多量に使われているらしいホップの苦さと相俟って、とても平板な印象があった。しかし今回、ハッキリと以前と違ってわかるのが、口当たりの柔らかさ。イやらしいトゲトゲしさはなくなり、麦のやわらかさを感じられるようになっている。そして、ホップのクリーンな苦さが、嫌味なく前に出てきた。苦味の引き具合も、非常に心地よい。「ドライ」ってのは、こういうビールのことをいうのだ。最後に余韻として残るモルトの甘みも、麦芽の豊かさを主張しているようで、たのもしい。

思えば前回のブログの最後、評価を「保留」しておいて良かった。前に飲んだときは、やっぱり若すぎたのだ。ラガーリングの効能を、大手製品でこんなにハッキリと体感したのははじめて。

もし、近所でこのビールを見かけたら、ぜひ買占めをお薦めします。値引きセールなんてしていたら、もうラッキーそのもの。でも、寝かしすぎても意味はない(味が枯れます)ので、年内くらいがピークでしょうか。