マイナスに懸けてみるんだ

RSRの田島(オリジナル・ラヴ)のセットリストがどうしても気になって考えていた。なんであんな選曲だったんだろう?*1

「4回戦ボーイ」の演奏を思い出して、気づいた。そうか、岡本太郎のとおりに「マイナスに懸け」たのか?*2 ヘッドライナーとして期待された過去ヒット曲メドレー大会は拒否し、今の自分を表現している新曲ばかりを並べたのだろうか。

太郎と田島といえば、自分が思い出すのはこれらのフレーズだ。

「今までの自分なんか、蹴トバシてやる。
そのつもりで、ちょうどいい。
ふつう自分に忠実だなんていう人に限って、自分を大事にして、自分を破ろうとしない。社会的な状況や世間体を考えて自分を守ろうとする。
それでは駄目だ。社会的な状況や世間体とも闘う。アンチである、と同時に自分に対しても闘わなければならない。
自分に忠実に生きたいなんて考えるのは、むしろいけない。そんな生き方は安易で甘えがある。ほんとうに生きていくためには自分自身と闘わなければだめだ。
自分らしくある必要はない。むしろ、“人間らしく”生きる道を考えてほしい。」

「誤解される人の姿は美しい。
人は誤解を恐れる。だが本当に生きる者は当然誤解される。誤解される分量に応じて、その人は強く豊かなのだ。誤解の満鑑飾となって、誇らかに華やぐべきだ」

まるでこのときの田島の心境を言い表しているようではないか。

田島が岡本太郎への影響を最初にカミングアウトしたのは、たしかこのときの日記が最初だった。それ以前に偶然にも「太郎節」を歌詞としていた「R&R」がラストだったのは、田島流のオマージュだったんだろうか?*3

だけどマイナスは所詮マイナスだよなぁ。あれがプラスだったとはどうも思えない。
次のアルバム、また内にこもったような内容になっていないだろうか? 激しく不安である。

*1:こういうセットリストにすればよかったのに、などというような愚痴は書かない。むしろ徹底的に「誤解」するのが、彼への礼儀だろう。

*2:「賭ける」んじゃなかったんだ。今、歌詞カード確認してはじめて気づいた。

*3:こうなると「誤解」というより「妄想」なんだが、しかしまぁ、そんなものを読まされる読者だって他人の日記を勝手に読んでいるんだから、大目に見てもらいたいものである。